メキシコシティ国際空港のスタバで注文するとき。
名前を聞かれたので「あい!(・∀・)」と普通に答えたら、、、
「EAエア:)」になりました。
つくづく英語が通じないメキシコを密かに楽しんでいます。
そんなギャグをかまされつつも、飛行機でピューンと飛んできたのは、ダイバー憧れの海街ラパスでございます!
ここラパスでは、カーラとゆう海洋生物の研究をされている女性のお家に泊めてもらえることになりました。
ただ、仕事が忙しいのか「つきました!」と連絡をしても返事が全然返ってこなくて、、、
とりあえず、空港からカーラが住む家までタクシーで行ってみるけど、もちろん不在。
愛
「う〜ん、ちょっと困ったなぁ」
カーラの住む辺りは超カントリーな感じで、周りには工場や川しかないから時間をつぶすのは難しそう。
それにもし日が暮れたら、ここはきっと真っ暗で結構怖い場所かもしれない。
愛
「仕方ない!」
わたしはこの家に来る前にあったショッピングモールに戻り、そこでカーラの連絡を待つことにした。
ちなみにラパスでも英語はまったく通じなかった。
例え方が悪いかもしれないが、日本人が英語を喋れないレベルよりも通じない。
「これぐらいの単語わかるでしょ?!」ってゆうぐらいの簡単な言葉さえも通じないのだ。
タクシーの運転手さんとのやりとりも、携帯の翻訳を使ってやっと意思疎通ができる感じ。
メキシコシティとは違い、ラパスにはまだUberがないので道でタクシーを拾わなくてはいけないのだが、そのタクシーさえもあまり道路を走っていない。
そのことに到着早々気付いたわたしは、前に乗ったタクシーの運転手さんの電話番号を入手し「また連絡するから、そのときは迎えにきてほしい」と翻訳されたスペイン語で伝えた。
小さなショッピングモールで遅いランチを食べ、特に欲しいものはないけどモールの中を散策して時間をつぶそうとするが、テナントも少ないので全然時間つぶしにならなかった。
でも、適当に座って読み物をしているとようやくカーラから連絡があった!涙)
カーラ
「ゴメン!こんな早い時間に着くと思ってなかったから携帯を見てなかったわ!」
愛
「私もちゃんと伝えてなくてごめんなさい!」
私はここラパスに一週間滞在する予定でいるが、カーラのお家に泊めてもらえるのは2日間だけだった。
カウチサーフィンでホストさんを探していると、結構な割合で「短い期間なら」受け入れてくれる人も多いことを最近知った。
たとえ2日間だけでも、めちゃめちゃ有難いんだけどね。
そんなカーラから連絡が来た頃にはもう日は暮れかかっていた。
私は、何時間も過ごしたショッピングモールの出口付近にあった野菜スープのお店がなんだか美味しそうで気になっていたので、晩御飯としてスープをテイクアウトすることにした。
店の奥でパソコンを触ってるヨーロピアン風の渋いお兄さんが、つまようじをくわえながら手際よくオーダーをとってスープをつくってくれた。
なんかサラッとした態度だけど、奥深い優しい雰囲気を持つ男性だった。
それに、彼は英語がペラペラでちゃんと会話ができた。
色々話を聞いてみると、ここのお店のオーナーであり、野菜も全部自分の農園で作っているそうだった。
そうゆう手間・暇・愛情かけて仕事をしている人の料理はもう食べなくても美味しいとわかる。
愛
「サンキュー!」
お兄さんにそう伝えて、丁寧にラップしてくれたスープを抱えながら、数時間前に連絡しておいたタクシーの到着を外で待った。
愛
「・・・・・・」
愛
「・・・・・・・?」
だいぶ待ってもタクシーが来る気配は全然なかった。
もう今日一日色んなものを待ったせいで、道路の端っこの椅子みたいになってるコンクリートに座りこんで、くたびれてしまう私。
愛
「今どこ?迎えにきて!さっきのショッピングモールだよ!」
タクシーのおっちゃんに電話して何度もそう伝えるが会話にはならず、ショートメッセージでのやりとりも試みるが返事は全くなかった。
愛
「う〜ん、またまた困ったなぁ」
私はさっきのスープ屋さんに戻り、閉店準備をしているオーナーさんに申し訳ないと思いつつも、タクシーが来なくて困っている状況を伝えた。
愛
「知ってるタクシーのおっちゃんに迎えに来てって言ってるんだけど来ないんです」
愛
「スペイン語ができないから相手が何言ってるのか全然わからなくて;」
オーナーさん
「ああ、多分来ないよ。残念ながらここはメキシコだよ?笑」
わたしの困った状況を包み込んでくれるような安心感を持ちながら、オーナーさんは一緒に外に出て別のタクシーを探そうとしてくれた。
彼の名前はロペといった。
ロペ
「君もしかしてカウチサーファー?ちゃんと行くとこ決まってるの?そのホスト大丈夫なの?」
愛
「うん!それは大丈夫だと思う!ちゃんと連絡も来たし!」
ロペ
「信用できそうな人かい?」
ロペ
「今は色々忙しくてやってないんだけど、俺も前はホストやってたから、最悪何かあったらウチでも泊めてあげられるからね」
ロペ
「これ俺の番号だから何かあったら連絡しておいで」
そう言ってロペから優しさと連絡先を受け取った。
そうこうしている間にようやく一台のタクシーが向こう側に見え、ロペが長い手足を使って追いかけて捕まえてくれたおかげで乗り込むことができた。
再び申し訳ないぐらい感謝でいっぱいになり「ほんとうにほんとうにありがとう…」と伝えて、カーラの家に向かった。
カーラはやっぱりめちゃくちゃ良い人で素敵な人だった。
仕事で疲れている感じだったのでベラベラと多く会話はしなかったが、それでもカーラの優しさは十分伝わってきた。
用意してくれた浮き輪みたいに膨らますエアベッドに空気を入れて横になり、私はロペに無事ついたことを報告しようと、さっきもらった番号にメッセージを入れることにした。
メキシカンのロペがくれる綺麗な英語の言葉を何度も読み返した。
I know you would have done the same for me.
君が俺でもきっと同じことをしたとおもうよ。
この言葉とロペという人間の優しさをわたしは永遠に忘れないだろう。
もし困ってる人を見たとき、わたしはどこまでその人に親切にできるんだろう。
私を助けてくれたロペのように、あんなにかっこよく対応できるんだろうか。
そんなことを考えながら愛に包まれて眠りについた。
ロペの写真もカーラの写真も残ってないが、どうしても書き留めておきたかったラパス初日の出来事だ。
(つづく)