人はどこまで純粋に他者を信じればいいのか

一人でバラナシの夜を迎えた、愛です!

大袈裟に書いてるけど、ぜんぜん寂しくありません。

親切な宿のスタッフさん達が毎日傍にいてくれて、本当にびっくりするくらい仲良くしてくれるんです。

わたしが宿泊しているのはガンガーフジホテルとゆう親日家のオーナーさんが経営するバラナシでは有名な宿。

先日まで一緒に旅してた大学生の子が、地球の歩き方にこの宿が「おすすめ」と掲載されているのを見て手配してくれた。

到着する時間を前もって言っておけば空港や駅にちゃんと時間通りに迎えに来てもらえます。

私たちは空港から宿まで800ルピー(約1400円)でピックアップしてもらいました。

車で1時間半くらいの距離があるからリクシャを使っても400ルピー以上はするみたい。

宿泊代は部屋にもよりますが1泊400ルピー(約700円)だった。

一泊50ルピーで泊まれる激安ドミトリーに比べると高いのかもしれないけれど、ガンガーフジホテルには稼動式ホースのホットシャワーとトイレ、それにバスタオルが設備されていてめっちゃ快適なんです。

シャワーとトイレが共同で良ければもう少し安くなるので、1人で滞在するようになってからは安い部屋に移動させてもらいました。

でもね、この宿でよく私に喋りかけてくるフレンドリーなオーナーさんと仲良くなったのがきっかけで、なぜか宿代と水代と洗濯代以外は請求されず、ご飯・おやつ・チャイが全部オーナーの好意によってタダになっています。

美味しい手作りご飯
バラナシの有名なラッシー

しかも私が一人で宿に沈没するようになってからは「私と愛はもう友達だから宿代も払わなくていいよ」とまで言ってくるんです。

なんでいきなりそうなるの!?
もしかして後から別の見返り求めるつもり??
わたしあなたに興味ないよ?
恋愛感情なんてネバーだよ?
仲良くはしたいけど変な関係は絶対ありえない。
触らないで、なに考えてるの?
ただの友達だよ?
なんでお金請求しないの?

わたしは一応インドだからとゆう安易な理由で頭の中にある警戒心を超ストレートにオーナーに伝えます。

するとオーナーはいつもこう言います。

「あなた次第だよ」

「わたしの好意が嫌だったらお金を払えばいいし、デリーに帰ればいい」

「愛はもう俺の友達だと思ってるからただそうしたいだけだ」

「好意的にしてもらったら素直にハッピー!それだけでいいじゃない」

「すぐに見返りを疑ってわたしを信用しない」

「日本人の悪いところだね」

こんな会話をしていてなにが生まれると思う??

素直に信じたい、素直に相手の好意を受け入れたい。

とゆう思いと、

いや絶対にこれは罠だ、きっと最終的には体か金か日本へのコネクションに利用されるんだ。

さらには

疑ってしまう自分の心はなんて汚れているんだ、、、いや、でもここで境界線をきちんとひいておかなければあとあと絶対めんどくさいことになる。

・・・・・・。

もうね、私の中に住む悪魔と天使と自分の心が議論しすぎて本当にわからなくなるんです。

だれを、なにを、どこまで信用していいのか。

どこまで甘えていいのか。

どこまで受け入れていいのか。

最悪な結果になる前の境界線はどこなのか。

ほんとうにほんとうにわからなくなる。

もう心理戦だよ、オーナーはいつもスマホでポーカーやってるし(笑)

できれば疑ってばかりの旅はしたくない。

うまく例えられないんだけど、疑ってばかりの旅なんてきっとおもしろくないじゃない。

ちなみにオーナーは過去に日本人女性と結婚していて子供もいるの。

その子供さんとスカイプで挨拶したんだけど超イケメンだった!(しかも秀才らしい)

今は母親と日本に住んでるけど学費は全部オーナーがインドから支払っているんだって。

子供や兄弟とすごく仲が良くってここバラナシではかなり権力者で有名らしい。

「そろそろお金ないから土地売らなきゃ」とか普通に教えてくるの。

・従業員がみんなオーナーをリスペクトしている
・よくセクハラ発言をしてくる
・宮川大輔に似ている
・顔がひろすぎて出歩くと色々めんどくさいからと人と会うときは宿のロビーに呼び出している
・日本に8年住んでいた&日本語ペラペラ
・冗談で寂しい、再婚したいばっかり言ってる
・わたしてきに清潔感はあまりない
・タバコ大好きで咳がうるさい
・いつでもわたしの部屋にきていいよと言ってくる(あほか)

そう、見た目から判断すると確実に信用できないタイプなんだよなぁ…

でも、人を見た目で判断するなと小さいときに習いませんでしたか??

わたしはあの名作映画「美女と野獣」で子供ながらに習いました。

みすぼらしい姿の老婆を邪険に扱った王子様は、その女性が本当は女神だったその老婆に野獣の姿に変えられたのです。

3日間まじでお腹が痛くなるほど「人をどこまで信じればいいか」とゆう葛藤にずっと悶々していました。

で、わたしなりにスッキリしたときにこんなことを思いつきました。

どんなことがあったとしても、最終的に騙されたと思うか良い人だったと思うかこれは全部私が決めれることだと。

わたしから生まれる感情や思考は全部私がオーナーで最終決定権は常に私にある。

わたしは今日バラナシの町を一人で歩いてやっと気が付いた。

今までは道を歩くときに一緒に旅をする人がいて、前にガイドが立っていて、、、

そうやって歩いてきたから自分自身の目で見る事をしなかった。

私の前を歩いている人はわたしに道を教えてくれて楽しい安全な場所へ導いてくれる。

だけど今日初めておもったんだ。

もう前に人はいらないなって。

ここバラナシに一人で沈没して、自分の目でじっくり見渡して、判断して、決めて、歩いていくことが急にとっても楽しくて気持ちよくも思えた。

ここで何かトラブルがあったとしても、最終的にすべてをプラスに変えてデリーに帰っているとおもう。

ここバラナシとさよならする時の私はきっと自分で良い思い出を作ってると思う。

そして人を信用することにも段階やボーダーがあるとゆうのがこのとき私が自分なりに出した答えです。

今のわたしならきっとそれができるとおもうんだ。

ちょっとバラナシと仲良くなれたかな?

(つづく)