数年間あちこちを旅してきた経験すべてが、もちろん特別なんだけど。
なんでかな、、、
ここ「コーテズ」で得た経験は、なんかわかんないんだけど、本当に特別で、、、
特別よりも、もっともっとトクベツなものなの。
この時の記憶をこうしてブログに描こうとすると、喉と胸の辺りがキュって痛く熱くもなって、なんだか泣けてきちゃうんだ。
だけど、ゆっくり時間をかけながら丁寧に描いていくね。わたしの大切な想い出。
コロラド州の冬は、当たり前だけど寒い。
スマホが知らせてくれた今朝の気温は、マイナス15℃だった。まじか。
それでも、毎朝早起きして、外に出て待ちたい景色がある。
あぁ…でも残念。今日は曇り空で、輝くご来光は見れなかった。
ジミーもわりと朝早く起きるタイプなので、私達の一日は結構長い。
まだ「キッチン」と呼べるものが家にないので、ご飯はいつも車で街に行って食べている。
ハンバーガーだったり、ベトナム料理だったり、いつもお互い違うものを注文してシェアした。
ど田舎だと思っていたけど、街まで行けばスーパーもあるし、ファミレスもあるし食べるものには困らない。
肝心のトイレは、こうして街に出たタイミングで2〜3回分ぐらいまとめて出してしまう(←?)のと、シャワーを浴びたいときは、ジミーの友達の家のバスルームを使わせてもらう。
車がないと厳しい生活環境だけど、常にジミーが一緒に行動してくれるので困ることは全然ない。
本当に何ひとつ困ったことはなかった。
むしろ、毎日経験する新しい出来事、出逢う人、場所、道、すべてが楽しくて仕方なかった。
中でも一番好きだったのは、移動と共に変化する自然の景色だった。
帰宅後の私たちの仕事といえば、もちろん家作り、それのみだ。
ジミーは、他にも所有している家の家賃収入と、特殊なマリファナを作って小銭を稼ぎながら生活している感じだった。
スーパーやレストラン、そして家作りに必要な備品や道具を買う以外に、新品の家具やインテリア用品を購入することはなく、常にリサイクル品や、お金持ちの家でいらなくなった上等の家具なんかを譲ってもらいながら上手に生活している。
愛
「わたしもなんか手伝いたい(・_・) 」
ジミーと過ごす日々の中で、このフレーズは私の口癖になっていたかもしれない。
ジミー
「危ないから駄目だ。そっちで床の掃き掃除でもしててくれ。あとコナーがこっちに来ないように見張ってて」
でもジミーは、最初はずっとこう言って私を遠ざけた。
それもそれで優しさだと納得できる。
冗談抜きで、腕や足が簡単に切れてしまうような機械も作業場にはいくつか置いてあったから、女には特に危険だっていうこと。
でも、掃き掃除なんてあっとゆう間に終わってしまうし楽しくない。
だから私は、ゆうことを聞かず、ジミーが手袋も付けず素手でやってる男の作業をいつも勝手に側で見ていた。
そうしていると、ジミーもだんだん作業場に入れてくれるようになったので、道具をとったり、メジャーをおさえたり、軽い荷物を運んだりして、できる範囲で手伝うようになった。
たった1時間足らずで、何もなかった場所に枠組みが生まれ、外の寒い冷気が入らないようシートを張り、壁ができあがる。
ジミーのこの軽快な素手作業を見るのは、本当に飽きなかった。
なにもかも本当に器用にパパって作ってしまう。
ちなみに今日作ってるのは、バスルームの壁。
どれぐらいの広さにする?って2人で相談しながら、壁の位置を決めた。
ジミーは本当に、四六時中動き回っている人だった。
ベッドで寝ている時、車の運転中、レストランでご飯を食べている時をのぞいて、ジミーが座ってくつろいでいるところを私はマジで見たことがない。
寝起きはなぜか上半身裸で起きてくるんだけど(服着ろよ)、その肉体はまじでアスリートレベル。
もうすぐ50歳のおっちゃんとは思えない体格をしている。
作業の合間のブレイクだって、椅子に座ることなく立ったままで、少し心配になるよ。
愛
「ちょっと座って休憩したら?作業しっ放しじゃん」
ジミー
「一度座ったら気が抜けて動けなくなるから、いいんだ」
愛
「・・・・」
愛
「ねぇ、なんでそんなに何でもできるの?」
ジミー
「え?なんでだろう? 親父に『なんでもできるって信じろ』ってよく言われてたからかな」
そんな質問をしながら、スーパーのビニール袋を畳んでクルっと収納しているわたしに、
ジミー
「え?!すごい!今どうやってやったの?!もっかいやって!超便利じゃんこれ!驚」
愛
「へ?こうやって袋伸ばしてクルってするだけだよ?(・_・;)」
と、変なところでやたら感動してくる熊おじさん。
やり方を教えてあげても、全然袋を畳むことのできない変な熊おじさん(笑)
器用にも色々あるんだなぁ〜と思った、コーテズ2日目でした。
(つづく)