【VEGANは対応できません】妊婦が産婦人科での受診を拒否された話

こんにちは、愛です(・∀・)

妊娠も16週目に入り、ついに安定期を迎えることができました。

最近は、つわりも夜に少し吐き気がするぐらいで、日中は気分良く過ごせる日々が続いているので、今後の生活や彼の母国アメリカでの未来、もちろん出産に向けての準備など、色んなことを前向きに考えれる余裕もでてきました:D

「ヴィーガン」という言葉すら知らない産婦人科

そんな今朝、1件の着信が鳴りました。

着信相手は、この間まで妊婦健診と胎児ドッグ(ダウン症の確率を調べる自費の検査)で診てもらっていたクリニックからだった。

このクリニックには合計3回通ったけど、行くたびに受付スタッフや看護師さんたちの不手際が多すぎたのと、一番しんどかったことは、医師やスタッフから「赤ちゃんや妊婦さんへの愛や思いやり」が全く感じられなかったので、行くたびに嫌な思いをしていた。(つわりで超しんどい時期だったにも関わらず!怒)

もともと分娩はしていない検査専門クリニックだったということもあって、ここにもう我慢して通う意味もないな〜と悟り、次回の健診からは母がわたしを産んだ先生が開業した地元の古い病院へかかることを早々に決意。

紹介状を書いてもらって新しい病院での予約も済んでいるところでした。

「次回の健診で性別がわかるかもしれない!」と彼と話したりして、今朝電話が鳴るまでは来週の妊婦健診でお腹の中の赤ちゃんに会えるのを楽しみに控えている状況だった。

 

電話に応答すると相手は女性の看護師さんだった。

看護師さん
「◯◯さんのことが心配で、院長が次にいかれる予定だった産婦人科に昨日電話して、これまでの検査状況などを引き継いだんですけど、、、」

「◯◯さんがヴィーガン(菜食主義者)だということで、産婦人科の院長から『そんな患者はうちでは対応しきれないから断って』とのことです。なのでまた、他の病院を探してくださいね!」

ね・・・?

わたしがなんでこのクリニックに「愛や思いやりがない」って思ったか、、、

それは患者一人一人の話を聞き、対話し、寄り添ってくれることを全くしてくれなかったから。

先述した通りこのクリニックは分娩をしてないけど、「妊婦検査のあとは患者様1人1人に合わせた分娩先をご紹介します」と謳っていたはずだ。

にも関わらず、一切寄り添ってもくれず、アイディアもくれず、話を聞いてもくれず。

たった一言、「他の病院探してくださいね」だって。

 

その後、来週行く予定だった産婦人科にも「なぜヴィーガンは見てもらえないのか」一応確認しておきたかったので、電話して聞いてみたんだけど、その病院に在籍している看護師や医師達はみな「ヴィーガン」という言葉すら知らなかったようで、昨晩Googleで調べたそうだ。

調べた結果、なにを思って受診拒否という答えを出したのかはわからないが、電話口の向こうから返ってきた言葉はこうだった。

看護師さん
「他のお客様もいらっしゃいますので〜」
「菜食主義なんですよね?うちでは対応しきれませんので〜(このセリフを何度も繰り返していた)」

ちなみにわたしはこうも言いました。

「ヴィーガンが対応しきれないって、つまり出産前後の配膳(食事)の準備の時だけですよね?それなら、実家も近いですし、彼も出産前後は側にいますし、食事は問題なくデリバリーしてもらえるので他に断られる理由がないと思うのですが…」

看護師さん
「…ちょっと待ってくださいね。確認して掛け直しますね」

(数時間後)

看護師さん
医師と議論した結果で、菜食主義はうちでは対応しきれないってことになったので。某クリニックから連絡あったでしょ?」

正直、ちょっと傷ついて涙が出た。

生まれて一度も肉や魚を食べたことのないわたしの彼

彼に電話して一部始終を伝えると、

「ありえないだろ、そんな医者はこっちからお断りだ!他の患者のためにレビューを残すべきだ!」

とアメリカンで強気なことを言ってくる。

彼は、生まれてから一度も肉を食べたことがない正真正銘のVEGANであり、親も祖父母もVEGANという超珍しい人種で、子供もお腹の中にいるときから絶対にVEGANで育てたいというのが当たり前なのだ。

ちなみにわたしの母や父は「完全ヴィーガンで子育てをする」という突拍子もないわたしの決意に、「魚も肉もなんでも食べなあかんのや!子供が貧弱になるわ!」と心配して言ってくるけど、

実際のところ、彼は完全菜食主義で身長が約2メートル、体重100キロ超えのマッチョで、子供の頃から学校で一番大きくて強かったそうです(笑)

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だから、ヴィーガンで栄養失調になるとかそのへんの心配は全然ないんです。

一方わたしは、これまでたくさんの動物性食品を好んで食べてきましたが、体の中にいくつか腫瘍ができたことがきっかけで食生活やライフスタイルを大幅に見直し、また、世界を旅しているうちに考え方に変化が起こり、動物や環境をなるべく傷付けない生き方を選ぶようになりました。

今回、人生初の妊娠をきっかけに命の尊さを身をもって感じ、人間の命と動物の命の境界線がなくなったことも大きいです。

例え「食用家畜」という運命を持つ動物であっても、望んで「食べられたい」と思う生き物は、きっとこの世には存在しないと考えるようになりました。

でもこれは、わたしの中のわたしだけの決断なので、家族や友人が目の前でどんな料理を食べていようが何も思わないし言わないし、わたしの考えを押し付けるようなことも一切ないです。

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わたしは涙を止めて、彼にこう言った。

「日本はヴィーガンに対して、まだまだ考えが本当に狭いんだってことを来日する前に自覚しておいてね」

ヴィーガンは自宅出産がベスト?

日本で、ヴィーガンの妊婦がこんなに肩身の狭い思いをするとは正直想像もしてなかったです。

都道府県を変えれば、自分にぴったりの産科や助産師さんが見つかるかもしれないけど、もう独り身の体ではないので遠方への移動は、なかなかハードルが高い;

病院はその後も探しに探して、今は総合病院の産婦人科に問い合わせている状況です。

一応、事前に電話で「動物性なしの入院食は出してもらえますか?」と問い合わせると、「完璧にはできないかもしれませんが、栄養士に確信したところ努力はしますとのことです」と良い返事をいただくことができました。

わたしのストイックな食生活なら彼と助産師さんだけに見守られる自宅出産がベストかもしれないけど、その前には必ず妊婦健診で赤ちゃんの状態が安全かどうかを確認してからじゃないと助産院でも分娩は請け負ってはくれないんです。

とにかく赤ちゃんに不安だけは与えたくないから強くならなきゃ。

  • 安心して楽しんで健診を受けられる場所にちゃんと出逢う!(断言)
  • あなたを健康に強く美しくこの世に生み出す!(断言)

「ママは大丈夫!ちゃんと最良な方法を見つけるからね」と、まだ小さな命が宿るお腹をさすりながら、自分を癒す週末でした。

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