どうもみなさん、こんにちは。
コズメル島に左遷された旅人です(・_・)
話を巻き戻し、ツアー会社の彼に「セノーテは諦めてくれ」と言われた、午前9時のダイビングショップにて。
三十路にもなって大人気ないのは承知の上だが、私は彼に向かって全力でゴネまくっていた。
愛
「無理!ムリ!!むりむりむり!」
愛
「MURIDAYO!!!」
愛
「ずっとずっと夢やったのぉ!セノーテで潜るのが夢やったんだってぶわぁ!」
愛
「そのためにここに来たの!そのためにカンクンに来たんだってぶわぁ!!!涙)」
愛
「絶対ムリ!ホンマに無理!コズメル島なんて行きたくない!」
愛
「まじでなんでもいいからなんとかして!!!セノーテに潜りたいんだよぉ~ぉぉぉ……泣泣泣」
愛
「セノーテ以外潜りたくない!!!」
彼
「ごめんってぶわぁ!!!!!」
彼
「俺も全力を尽くしたんだ、本当に!!!」
彼
「もう船が出るまで時間がないから、コズメルへ行くか返金するか、どっちか選んでくれ!」
彼
「コズメルへ行く方が料金は高いんだ!俺はそれを自腹切ってまで提案してるんだ!」
彼
「コズメルだってすげぇいいところなんだ!絶対楽しめるさ!」
愛
「ううっぅぅうううう・・(号泣)」
体格の良い彼に、強くカツーンとそう言われ、いよいよガチ泣きでゴネまくっていた私も、これ以上この人に迷惑をかけられないと感じた。
愛
「コズメ…(涙)」
愛
「コズメル…イク…(グスン)涙涙涙」
わたしは、虫の息で泣く泣くそう答えた。
あんなに強く言われたらもう仕方ないじゃんか。
もうコズメルしか選択肢ないじゃんか。。。
今日一日何もしないなんて絶対ヤダ(←クソガキ)
目の前で、コズメル島へ行く代金の差額を自腹で支払ってくれている彼に「サンキュー」と素直に言えないわたし。
椅子の上に膝を抱えて座り、うつむくしかできない。
せっかくカンクンに来たのにセノーテでダイビングできないとゆうことが、今の私にとってはそれだけ悲しい。
愛
「コズメルなんて行きたくない」
愛
「なんだよコズメルって…なにがあるんだよ…」
まだ諦めきれなくて、自分で探したダイビングショップにも二件ぐらい電話したが、今日今からという急な予約はどこも受け付けてくれなかった。
そんなことにはお構いなく、私のダイバーライセンスを確認して準備をはじめるダイビングショップ。
コズメル島だってめちゃくちゃ綺麗なところだとみんなが言う前で、「行きたくない」と言うのがどれだけ失礼なことかはわかってる。
でも、、、、
でもやっぱりわたしは、、、
あのセノーテで潜りたいんだよぉぉぉ(大号泣)
愛
「グスン…(涙)」
魔法使い
「君、セノーテに行きたいの?」
ハッと顔をあげると、魔法使いじゃなく一人のおっちゃんが私の前に立ってそう聞いてきた。
おっちゃん
「いや、さっきから君の泣いてる顔とガイドのやりとり見てて、めっちゃおもしろいなぁと思って(爆笑)」
おっちゃん
「セノーテだったら明日いけるよ?俺は耳を傷めちゃってガイドできないけど、ダイビングショップ紹介してあげるよ♪」
愛
「うううん、明日は無理やねん、夕方には飛行機でもうカンクン経つからダイビングできひんねん」
愛
「だからセノーテに潜るなら今日しかないねん…(涙)」
おっちゃん
「明日行くセノーテは浅いから、そのあと飛行機乗っても大丈夫だよ。深く潜っても5mぐらいだから減圧症の心配はないよ」
愛
「へっ!?(゚Д゚)✨」
おっちゃん
「ぎゃはは!君ほんとにオモシロイなぁ〜!」
おっちゃん
「I don’t wanna go Cozumel〜 ってこんな顔(←私の真似)で泣きそうになって〜!爆笑)」
おっちゃん
「そこまでしてセノーテに潜りたかったんやなぁ!ぎゃはっはっは!」
いいよ!笑たいだけ笑ってくれ!親父よ!
それ以上の大展開に、今どんなけ悪口言われても「幸せ」しか出てけーへん!
そしてついにおっちゃんは、ツボに入った私の泣き顏を何度もモノマネしながら、翌朝の(浅い)セノーテでのダイビングを本当に手配してくれたのだ!
ってか、このおっちゃんいつからからここにおったんやろう(゚Д゚;)
やっぱり魔法使いなの?まぁええや!
愛
「ほんまにありがとう!おっちゃん!」
これで!ついに!念願のセノーテに潜れることになった!
じゃあもう、今はコズメル島を全力で楽しむだけやぁ!!!
全員が降りてくるのを海底で待つ。
大丈夫かな〜?
コズメル島でのダイビングは、私にとってはリフレッシュダイブといった感じで、言葉を変えると「物足りない」感じだった。
それでも、ふと水面を見上げると一匹のマンタが優雅に登場してくれたり。
あとこいつ…♡どこにおるか見える?(・∀・)
ここだよ〜!!!オレオレ!アゴアマダイだよ!
この子はまだ独身だったけど、アゴアマダイはオスが口の中で卵を育てる面白い魚なんだぁ!
でも卵を持ってなくても、口があいちゃうらしい(笑)
こんな感じで、逆に疲れがとれたぐらいリフレッシュできたコズメル島でのダイビング。
実はね、ここでめっちゃ仲良しのお友達ができたのだ!
ダンってゆうオーストラリア出身のイケメン親父で、職業はパイロットなんだって!
でも今は「旅人」として生きてるってゆうところで意気投合し、移動中、船の上、帰りの車の中でもいっぱい人生と旅について喋ったの。
サフランシスコに住んでるけど、今は旅の道中なんだって!
メキシコの後は、アラスカ、ロシア、モンゴル、中国を巡ってから、故郷のオーストラリアに戻って、また新しいライフスタイルをつくって行くんだって!
ダンはね、もう55歳超えてるの。
でも、まるで夢多き少年のようなマインドをしてて、「人生なんてこれからだ!」って勢いで、いつも純粋な言葉をわたしに投げかけてくれた。
愛
「これからもダンの旅が見たい!」
そうはっきり伝えて仲良くなったダンとは、4年経った今でもめちゃくちゃ仲良しの親友だ。
この日、わたしがコズメル島に来たのはセノーテに行けなくなったせいだけど、もし何事も起こらずセノーテに行ってたら、こうしてダンとゆう人間に出逢い、友達になることなんてなかった。
悲しみって、悲しみのままでは絶対終わらないようになってるんだね。
今日のこともそうだけど、この旅の全てを通して、そう強く感じる。
短すぎる人生でどんなトラブルがあったとしても、きっと「なにひとつワルクナイ」と思える自分が未来でちゃんと待ってくれていることを、私たちは知っておく必要があるね。
(つづく)