キューバの革命家チェ・ゲバラが旅した南米のルートを辿ってみた

歴史には、地球人とは思えないほどの壮大なマインドと生死を賭けた行動で、世界の闇と戦ってきた偉人がいます。

まるで、漫画かアニメの主人公のように。

中でも私が一番心を討たれたのが、革命家エルネスト・チェ・ゲバラ

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面白いことに、そんな偉人には必ず「世界を旅した」という経験が共通してあるものです。

今日は、ゲバラが学生時代に旅したルートについて、映画「モーターサイクルダイアリーズ」を絡めて、書き残していきたいと思います。

13歳でアルゼンチン国内を一人で旅したゲバラ

ゲバラが最初の旅に出たのは、13歳の夏休みでした。

自転車に小さなモーターを取り付け、5ドルほどの所持金だけを持って出発したそうです。

旅中は野宿をしながら、ときどき農園の仕事を手伝いつつ、母国アルゼンチンの北部一帯を放浪したそうです。

そしてゲバラは、この放浪でラテンアメリカを覆う国家汚職や貧困格差を目の当たりにしてしまうのです。


そして、「もっと世界のリアルな現状を見たい」と、ついに国境にまたがるアンデス山脈最高峰「アコンカグア」を越える過酷な旅に出ることを決意します。

それが、映画「モーターサイクルダイアリーズ」で描かれている旅ですね!

基本的に、ロードムービーは面白いものなのですが、この映画は奥手な感じで、好みは分かれるかもしれません。

というのも、面白みを出すための盛った編集などが一切なく、ラテンアメリカの貧困現実・旅の過酷さ・青春・怒りが、2人の若者の心と肉体を通して描写されているだけの素朴なドキュメンタリーだからです。

でも、この作中で描かれている旅が、後にキューバ革命を成し遂げたチェ・ゲバラという人間のルーツだということを頭に置きながら、彼の視点や意志を注意深く観ることができれば、唯一無二の名作だと思えます。

静かなコントラストで展開する描写から、想像以上に壮大な冒険心を与えてもらえる、わたしの大好きな映画の1つでもあります。

モーターサイクル・ダイアリーズ(字幕版)

そして、ゲバラと一緒にバイクに乗って旅した親友のグラナード本人も制作に携わり、ラストシーンにも登場されているんです!

ゲバラとグラナードが旅した南米大陸のルート

私はまだ南米に行ったことがないのですが、もし今後行けたら、ゲバラとグラナードが旅したルートで周ろうと決めています。

ってことで、メモも兼ねて、ゲバラとグラナードが実際に旅した南米大陸のルートをまとめてみました。

(カッコの数字)は総移動距離なんですけど、地球一周が40000kmなので相当な移動距離ですよね!

  1. コルドバ(出発地)
  2. ピエドラ・デル・アギーラ(1809km)
  3. サン・マルティン・デ・ロス・アンデス(2051km)
  4. サン・カルロス・デ・バリローチェ(2270km)
  5. フリアス湖(2306km)
  6. テムコ(2772km)
  7. ロス・アンヘレス(2940km)
  8. バルパライソ(3573km)
  9. アタカマ砂漠(4960km)
  10. チェキカマタ
  11. マチュピチュ(7014km)
  12. リマ(8198km)
  13. サン・パブロ(10223km)
  14. レティシア(10240km)

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1951年、ゲバラとグラナードは地元コルドバ(アルゼンチン)を出発。

中古バイクを交代で運転しながら、なんとかアンデス山脈は超えることができたのですが、チリに入国したと同時にバイクは完全に壊れてしまいます(汗)

そこからは、ヒッチハイクと徒歩でアタカマ砂漠とチェキカマタ銅山を突破し、ペルーのマチュピチュに辿りつきます!

さらっと書いてまずが、普通の人間絶対にできないですからね!Σ(゚Д゚;)

今この2人が生きてたら、クレイジージャーニーどころの騒ぎじゃないよ!

旅の必要なお金や食事は、色んな仕事をしながら賄っていたそうです。

2人とも医学生だったこともあり、時々町の人を診療することもあったそうです。

また、トラック運転手、皿洗い、野菜の皮むき、サッカーのコーチにまでなりきってチームを勝利させたこともあったそう!

ゲバラの「勝利(成功)を勝ち取るパッション」は、どの行動を観ていても人並み外れています。

何度もマチュピチュに訪れていたチェ・ゲバラ

ゲバラは、ペルーでインカ文明の技術や歴史に興味を持ち、クスコからに険しい山の急斜面を越えて、何度もマチュピチュへ訪れました。

これもなかなか凄まじ離しで、クスコからマチュピチュまでは、約74kmもあるんですよ。

ゲバラがわ何度もマチュピチュを訪れたことを知ったとき、やっぱり彼は、別世界の何かに導かれ、選ばれて生まれてきた人間なのでは?と、わたしは腑に落ちました。

マチュピチュという人の理解が及ばないような壮大な遺跡で、物理的な世界以外から強い使命を感じとったのではないかと思えます。

そして旅を終えたあと、世界最強の国アメリカに汚染された「バチスタ政権」に命を賭けて挑むという、強固な革命精神を貫き通したのではないかと思えてしまうんですよね。

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引用元:モーターサイクルダイアリーズ

言い忘れましたが、ゲバラは幼少期から重度の喘息を抱えていて、体も強くなかったそうです。

旅の途中も何度か発作で死にかけていますが、精神力だけで肉体の弱さを乗り越えてきています。

私はゲバラの本を血眼で読みましたけど、彼は生涯一度も「弱音」というものを吐いたことがない人間だと思います。

っと、ゲバラのことを語り出すと熱くなって止まらなくなってしまうので、また別の機会に語るね!

それでは、今日も愛のある一日を。

(おわり)