
ハバナ滞在も4日目になった。
もう飽きても来たけど、私は今日もオールドハバナにいた。
世界遺産にもなっている歴史的な場所に申し訳ないとも思うが、私はもうこの街で特に目新しいものを見つけることもできないまま、とにかく街をプラプラ歩くだけだった。
相変わらず、ミジからの連絡がないままだった。
今朝、メールチェックのために公園にも行ったけど何も進展はなく、これ以上「連絡が来るかもしれない」と無駄にWI-FIを使いに行くという行動を今後やめようと決意した。
でも…
うううん、もう「でも」は言わないし考えない。
「何かあったのかな?」とか、そういう考えもしないことにした。
何もわからないのに、ただ待つばっかりはもう嫌だった。
オールドハバナを抜けて、なるべく今まで行かなかった場所を探すように適当に足を進める。
少し歩くと要塞のような立派な建物を見つけた。警察みたいだ。
そういえば、キューバに幾つもある「要塞」とゆうものを全然見学しなかったな。
適当に一人で街を歩いていると、キューバではめずらしく英語で声をかけられたので、足を止めて話を聞いてみる。
それは、外国人観光客を相手に商売をしているおっちゃんだった。
なんでも、クラシックカーに乗ってハバナの主要観光名所を回るツアーがお得だとゆう。
観光業が貴重な収入源にもなっているキューバだが、実は物価がそこまで安くないため、私は結構節約モードで旅をしていた。
愛
「おっちゃん、わたし貧乏やねん(・_・)」
という私のアピールが通じ、大幅値下げしてくれたのでクラシックカーツアーに参加することにした。
その代わり、連れてってくれるのは最低限の観光ポイントだけだって(笑)
でも、私が絶対行きたいと思ってた革命広場には連れってってくれると言うのでOK!
おっちゃんと、なぜかもう一人のおっちゃんと、私の三人でレッツゴーだ!(・∀・)
クラシックカーどころか、人生初のオープンカーは、風が気持ち良くて最高だった。
道中、おっちゃんが建物に指を差しながら色々説明してくれるんだけど、風の音がすごくて何言ってるか全然わかんなかった(笑)ごめんね、おっちゃん!
そんな感じで着いたのが、ハバナでは最も有名な革命広場!
ホセ・マルティ・メモリアルと革命広場は、おなじエリアにあるから同時に楽しめるんだよ!

爽快な青空に映えるカミーロ・シエンフエゴスの記念碑。
カミーロは、ゲバラやカストロと共にキューバ革命を率いたイケメンの英雄で、国民からの人気もずば抜けて高いの!でも、キューバ革命後の飛行機事故で亡くなったんだよね;なんか陰謀の匂いがするのは私だけ?
右下に書かれている文字は、バチスタ政権を倒した後の初演説の際、カストロが「俺の演説大丈夫かな?」とカミーロに緊張を隠せなかったとき「いい感じだよ、フィデル」と答えた、愛のある優しい言葉です。
そして横にはもちろん、チェ・ゲバラも。
「Hasta la victoria siempre」
(永遠の勝利の日まで)
別れの手紙にも書かれた、有名の言葉。
キューバのことを何も知らなくても、この場所はみんな本当に来たほうがいい。
時間や天気に関係になく、心が行きたいと思った瞬間に来てみてほしい。
凄さもないし、特別な絶景もないよ、ただの広い空間に偉大な人の線画があるだけの場所。
でもね、妙に落ち着くとゆうか、アタタカミを感じる場所だったの。
きっとカストロ元首相が、この革命広場で国民に向けて演説したときも、二人の強さと愛に包まれていたんだろうなって思える場所。
わたしの勝手な見解だけど、そうであってほしいなって思う。
さてさて、このクラシックカーツアーの何が凄いかってね、、、
おっちゃん達の「カメラ愛」がエグかった!!!
愛
「おっちゃん、私ただの一般ピーポーやで?」
って説明したほうがいいかなってぐらい、シャッター押しまくりのおっちゃん達!
しかも、スマホと一眼レフの二刀流ときた!(゚Д゚)
いや、嬉しいよ!思い出写真がいっぱい増えて!
おかげでこの記事を書くとき、写真に全然困らんかったもん!爆笑)

では、おっちゃんに撮ってもらった写真の、ほん…の一部をどうぞご笑賞ください(笑)
すんません、調子乗りすぎました。
おっちゃん
「どや?ええ写真あるか?」
愛
「うん、おっちゃん完璧すぎるわ!あーとー!」
こうして革命広場を超楽しんだ私とおっちゃん。
帰りも色んな名所を案内してくれたけど、よく知らない場所ばっかりだったので写真だけ。
ツアーの値段忘れちゃったけど、おっちゃんのお陰で今日はめっちゃ楽しかった!もうハバナはお腹いっぱい!
夕方、家に帰る前にWi-Fi公園に寄ってメールチェックすると、ミジから連絡があった。
「ごめん、昨日行けなかったよ」
「あいちゃんの送ってくれたアドレス調べたけどわからなかった」
「明日、◯◯(←名前忘れたけどどっかの海)に行こうと思ってるけど、あいちゃんも来ればいいのに」
うん、突っ込みたいところがいっぱいあるぞ。
まず昨日来れなかった理由はなんやねん。
ほんでいきなり海計画かい。
メールと同時に、彼女のInstagramに「#Member」と書かれた投稿や、オールドハバナでいい感じに取られた自撮り写真がアップされてるのも知った。
どうやらハバナで新しい旅の友達ができたらしい。
まぁとにかく普通に滞在できてるんならいいや。
ってゆうか、実はもう理由なんてどうでもよかったんだ。
ミジとフロリダで別れてから、私の心は「一人で旅したほうがいいよ」ってずっと言ってた。
だから私はさらっと迷うこともなく、ミジにこう返事した。
「キューバじゃ連絡取りづらいし、明日か明後日にはハバナから移動しようと思ってる」
「だから、20日にカンクンで会お!楽しんで!」
そして、カンクンでちゃんと自分の気持ちを正直に説明して、今後一緒に旅するのはやめたいって伝えよう。
あと、フロリダで一緒に過ごしたときのレンタカーとガソリン代を全部立て替えてるから、そのお金も返してもらわなきゃ。
こんな経緯で、私たちはついにキューバで再会することはなかった。
(つづく)