朝、目を開けると一番に視界に入るこの景色に幸せを噛み締める。
ここボルダーという街は標高1655mにあり、陸上選手の高地トレーニングの聖地としても知られている。
「今、ボルダーにいます(・∀・)」と知り合いに連絡すると「Qちゃん(高橋尚子選手)が行ってたとこね!」と返ってくることもあったので、日本でも意外と知られている場所なのかも。
ボルダーで生活している人達は体を動かすことがもはや習慣になっているから、めちゃくちゃ太ってる人を見るのは稀だよ、とベンが教えてくれた。
標高が高いってことは、酸素が薄いのかな?って想像するよね。
でも全然だよ!
外に出ると、空気はスーーーンと透明で、逆に息がしやすいとわたしは常に感じていたぐらいだ。
そんな美しい街の中で、ベンとキャスパーと過ごす毎日は本当に楽しくて「居心地がいい」なんて言葉だけでは済まないほど幸せな日々だった。
ベンはコロラド大学で経済学の先生をしているので、朝から夕方までは仕事に出掛ける。
テレビを見ている私の横で、次の授業に使う資料をまとめていたベンのノートを覗き見したが、これは人間が理解できる言葉なの?苦笑)
そんなベンが出掛けたあとは、人間が大好きなキャスパーに望まれるがままソファでまったり過ごすこともあった。
落ちそうな後ろ足を必死にソファに持ち上げながら、ステッカーのようにべったりくっついてくるキャスパーが可愛くてたまらない。
キャスパーがこんなに人間を好きな理由をキャスパー本人に聞いてみたんだけど、見つめてくるだけで全然答えてくれないの。
そのうち教えてくれるかなぁ。
午後はちょっと必要なものを買い足しに、The North Faceにやってきたよ!
昨日ちょっと街を歩いただけで、KEENの靴がズブ濡れになってしまって足が凍るかと思ったよ;
水陸両用のタフな相棒だったけど、どうやら雪道は苦手で滑るってことが発覚したのでスノーブーツを調達しようと思いまして。
スポーツの聖地ということもあって、ボルダーにはアウトドア用品やヨガウェア専門店が多い!
しかも可愛いデザインが多いから、お買い物が楽しいのなんのって!
ショッピングエリアにあるお店を一通り周って、やっぱりいつも買ってる(信頼している)ノースフェイスで購入することにした。
でも日本で買うより全然安くて、これで$120ぐらいだったよ(・∀・)
あと、耳も寒かったからニット帽も一緒に買った!
店員さんがみんな超フレンドリーで、色やサイズを一緒に考えてくれて、さらに良い買い物になったよ!さんきゅう!
そうして買い物が終わって家に帰ると、ベンもちょうど帰宅してた。
愛
「見て!近くのノースフェイスでスノーブーツと帽子買ってきたの!(・∀・)」
ベン
「おお!かわいいね!似合ってるよ!」
愛
「ほんと?!にやにや」
英語も中国語もペラペラで、日本のお笑い番組(特にダウンタウン)が大好きなベンは、「かわいい」とか簡単な日本語を使ってくれることが多かった。
それは私にとって超嬉しいことだ。
初めて出逢う人と、こうして理解しあえるものが増えていくだけで心は温かくなる。
ベン
「ご飯食べた?一緒に食べる?」
その後、ベンはわたしの夜ご飯まで一緒に作ってくれた。
ベンの料理は冷凍食品や加工食品を一切使わず、全てが素材から作られる超・手料理なのだ。
肉と野菜炒めかな〜と思いきや、、、
いきなりスープに変身!
と思ったら、グツグツ煮込んで最後はチーズドリアになった!!!
過去に見てきた男性の手料理の中でも、ベンの腕前にはびっくり!
びっくりしすぎて料理の写真全部ブレました;
わたしはというと、、、
ベンが台所に立つ真横でジーっと見つめてその技を勉強しながら、たまにアシスタントをするだけ。
ベン
「ネギちゃ〜ん♪たまごちゃ〜ん♪」
真横で邪魔してもベンは嫌な顔ひとつせず、知ってる日本語を話ながらわたしをさらに楽しませてくれた。
わたし、、、こんなに幸せでいいんだろうか。
教えてネギちゃ〜ん♪
(つづく)