こんにちは、愛です。
息子がずっとご飯を食べてくれず入院させてしまったということを前回の記事で書きましたが、この経験を機に、生きていくうえで欠かせない「食事」について、もう一度よく考えなおしてみました。
わたしは妊娠出産を通じて「自らの身体で命を育て誕生させることの尊さ」を識り、母の身体から命がけで産まれてくる動物の命を人間の娯楽のために奪うことに疑問を感じてヴィーガンになりました。
息子が言葉を理解できるようになったらこの正直な気持ちを説明するつもりでいますが、わたしは息子に自分の食事に対するアイデンティティを押し付けることはしたくないと思っています。
もちろん私の手作りご飯に動物性のものを使う予定はないです。
だけど、息子の人生はわたしの価値観に縛られてほしくはありません。
「ママが菜食だから」という理由にならない理由で、考えを狭くしてほしくないと思っています。
息子には、主体性をもって自分の決断で人生を進んで行ってほしいです。
母親として「動物さんを苦しめなくても食べられる美味しいご飯はたくさんあるよ」と、家庭では導いていくだけ。
また、社会の中で人と共同して生きていくうえでは、100パーセント菜食のご飯がない場面は必ず出てきます。
そんなときに、「あれはだめ」「これもだめ」と多様性を否定して生きるのは、周り回って自己否定にもつながり、自分を縛って苦しめてしまうことになると思います。
だから、今いる場所でその都度「犠牲が少ないほうを選べばいい」という風に、今は私自身も考えを改めた次第です。
息子が入院したとき、栄養士さんに「息子さんにも動物性のものは与えないのですか?」と聞かれたことが大きなきっかけとなりました。
低血糖で体重が減っている状態の息子に、「わたしがヴィーガンだから」という固執した回答を出せるわけがありませんでした。
わたしはこう答えました。
「今、息子が食べられるものならなんでも食べてほしいです。でも、食べ物を知らない息子が第一に欲しがるものが動物のお肉だとは思えません。離乳食の進め方にあるように、まずは胃にやさしいお米や野菜からお願いできますか」
その後、息子は毎日食べることを学びながら、味覚を楽しんでいるようです。
今一番好きなものは乳製品が入った「イノラス」というヨーグルト風味の栄養剤☺️
また、お魚が入ったものはあまり食べていないようで、赤系のお野菜ペースト、お粥、フルーツゼリーやジュレなど、わりと甘いものが好きなようです。
栄養士さんの計らいで、入院中お肉やイノラス以外の乳製品は一度も出ていません。
わたしと息子にとっては、このぐらいの菜食がなんだかいい感じだと思えています。
どんなことでも、決め事を徹底することが正義として生きてしまうと宗教的になり争いを生みかねません。
誰が正しい、誰が間違いという討論に終わりはなく、生きるのが苦しくなっていくだけです。
過去の自分がもっていた「正義という名ばかりのこだわり」を俯瞰的に見つめ直すことができたこと、とても有り難く思います。
わたしの食生活含めライフスタイルはこれからも特に変わらないけど、心の中にあった棘(トゲ)がなくなって息がしやすくなった感じはあります。
ということで、わたしは「ヴィーガン」と名乗ることももうないでしょう🥹
天下無双とは、ただの言葉じゃ
柳生 石舟斎(バガボンド)
「ヴィーガン」とは、ただの言葉だったんだよ。
(おわり)